3歳のノンと、日々是好日。


by suara-erhu

砂漠

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「アメリカ駐在になった」と言うと、「ジャカルタじゃなくて良かったねー」とよく言われました。
ジャカルタには来ようともしなかった人が「絶対遊びに行くからね!」と前のめりになったり。
アメリカに来てからも、「以前ジャカルタにいた」と告げると、「ヒドイ所なんでしょうね」というリアクションに度々出会う。
私にとってジャカルタは第二の故郷なのに、「好きなわけないよね?」という前提で話してくる人が沢山いて、その度にとても悲しくなります。
自分と一緒にジャカルタが傷つけられる気がする。

遊びに来てるんじゃない。
場所がどこであろうと、その土地で一生懸命暮らしてる。
そう思っていたけれど。

アルジェリアのテロ。
衝撃を受けました。

砂漠の真ん中に立つプラント。
日本人居住区からバスに揺られ、毎日現場へ通って働いていらした方々。
発展途上国の人々のために過酷な気候、不便な生活を送りながらお仕事をされていた。
それなのに、殺されてしまった。
日本が誇る最高技術者の方々。
無念で無念で無念で無念で仕方がない。

ジャカルタにしてもアメリカにしても、日本と全く変わらない生活が出来る状況で、「自分は異文化の中で暮らしているのだ」と、なんてエラソーに言ってたんだろう。
私がしてることなんて、旅行に毛が生えたくらいのことでしかないのに。
ものすごーく自己嫌悪に陥っていました。

アメリカでこんな所に行きました、こんなもの食べました、こんなことがありましたetc
日々のことを綴りたい気持ちがしぼんでしまい、パソコンを開けることすら出来ませんでした。

でも、ある方の言葉を思い出しました。
ジャカルタで大変お世話になったご夫婦。
最初の駐在地が、アルジェリアでした。

「鶏肉は毛をむしってから料理していた」と奥さま。
「パックで鶏肉が売っているジャカルタは本当に便利。有り難いのよ。」

白いトレーにお肉が乗って、スーパーにずらりと並んでいる。
当たり前とすら感じないくらい、当然なこと。
その当然なことだらけの日々に埋もれないように、「有り難いこと」を一つ一つかみ締めたいと強く思いました。砂漠から光る石を見つけるように。

あの砂漠の景色を決して忘れないように。
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by suara-erhu | 2013-01-30 07:17 | 思うこと