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3歳のノンと、日々是好日。


by suara-erhu

こころざし

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本棚を整理していたら、昔書いた文章が入ってるファイルが出てきた。
その中に、高校卒業間近に書いた学園の刊行物が。
懐かし~。
どんなものかというと、、。

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猪苗代に旅行した時、野口英世の実家で「志を得ざれば、再びこの地を踏まず」と彫り付けられた柱を見たことがある。
野口が上京直前に彫ったもので、この言葉に込められた生まれ育った環境からの脱出への悲願は、若松へ、東京へ、さらにアメリカへ彼を駆り立てたのだ。

出だしはこんな感じ。

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自分も志を持って卒業して行くのだろうかと、この言葉に出会った時そう思った。
結果だけでなく努力や一生懸命さを大切にする温かい学園と違って、世間は厳しい。挫折することも絶望することもあるだろう。でも、結果重視の厳しい社会だからこそ、学園で学んだ途中経過を大切にしたい。それが私の志でもある。そして今、温かい故郷の門を出て行く。「志を得ざれば、再びこの地を踏まず」この言葉を胸に刻んで。

と結ばれている。

実家から大学に通ってたくせに、何を大げさな。
句点が多くて文をやたらと刻んでいるのも、いかにも青二才というかんじ。

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暇そうに見えたのでしょう。「卒業生代表で文を書いてくるよーに」と担任の先生から原稿用紙を渡されたことも、中学の時に野口英世の言葉に出会ったのも、よーく覚えています。
そして、祖父の名前が英世(読み方はエイセイ)ということから、野口英世に親しみを抱いていたのも覚えています。
だけど、どうしてこの言葉を元に文を書いたのか。
18歳の自分に聞いてみたい。

そしてアラフォーの、今の自分に聞いてみたい。

今と何が違うのだ?
何がどう成長したのだ?
その「志」はどうなったのだ?

そう思って他のページをめくってみると、校長先生の寄稿がありました。

「女性はまず自分自身のうちに平和を育てなければならない。
真の平和を学ぶ温床は家庭。家庭を生み出すのは母親。」

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卒業から18年。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。志を果たしたとはとても思えない。
そんな私が、家庭を持って子供のために生きることが許されている。
そのことに改めて感謝。
自分の小さな力を合わせて温かい家を作っていきたい。
自分だけの志を考えていた高校時代とは違う。
自分以外の誰かのための志を持てることは、この上なく幸せです。


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by suara-erhu | 2013-02-27 03:27 | 思うこと