自由で平等な国。
2013年 12月 15日
ゴルフを見に行きました。
LA近く、Sherwood Country Club。綺麗なゴルフ場でした。
タイガーウッズを見たくて!
こんなに近くでウッズのスイング見れるなんて!
あーゴルフやりたくなるなぁ。(←天才的にド下手)
威風堂々としたタイガーウッズ。
あんなひどいスキャンダルを起こしたのに、いまだに絶大な人気を誇っています。
強い者を良しとするアメリカ文化を感じます。
ゴルフ場の周りはお城のような家が並んでいました。
どの家にもプールと公園のような庭がある。
ゴルフを見に来ている人は、スポーティなクラスカジュアルの素敵なマダムが多い。
衰退してるとはいえ、やはりアメリカって豊かな国だなぁと思わざるをえません。
歴代初の黒人大統領オバマ、そして世紀の大プレーヤー、タイガーウッズ。
二人は、力さえあれば人種など関係ないのだ、ということを世界に見せつけ、人々をひれ伏せさせて来ました。
けれども。
人種は関係ない、アメリカは自由で平等な国。
本当だろうか。
私はアメリカに来て、毎日その問いについて考えます。
高校時代、有吉佐和子の「非色」を読みました。
「色に非ず」と書くミステリアスな題名。
アメリカの人種差別を描いた小説です
人の差別意識は劣等感から生まれる。
劣等感に打ち勝つためには、他者よりも優越感を持つしかない。
その連鎖が人種差別である。
黒人、イタリア系、中華系、プエルトリコ系、ヒスパニック系、、、細かく細かく分かれた人種。
自尊心を保つためには人を踏みつけるしかない、というのが人種差別の根源にある。
こんな陳腐な一文で表現出来ない重いテーマの作品なのですが、「アメリカは自由で平等な国」と信じていた高校生の私は、「風とともに去りぬ、の頃の話でしょう」と昔話のように思っていました。
でもアメリカに住んで、アメリカはちっとも平等な国ではないと日々感じます。
この人アジア人のこと嫌いなのかな、とレジなどでふと思うことはもちろんあります。
仕事は人種で完全に分かれています。
フードコートで一日中下膳している人で、白人を見たことが一度もありません。
庭師、アパートや公園の清掃、ゴミ収集でも同様です。
「非色」は昔話なんかじゃない。今日も、明日もずっと続く現実なのでした。
そしてそんな「自由で平等で豊かな国アメリカ」に生き、ゴルフクラブ一つで頂点に立ったタイガーウッズは、
やはり賞賛されるべき紛れもない王者なのだと、私は尊敬しています。
エレガントな白人のマダム。
美しい緑の芝。
クリスマスカラーで飾られた豪邸。
そしてタイガーウッズ。
このコントラストは、アメリカそのもののように思えました。
by suara-erhu
| 2013-12-15 03:22
| 思うこと